近頃「あたりまえ」が判らない日本になったと耳にします。親を敬い、子供を愛で、弱い人には助力する。
何かを達成するために頑張る。経済は、人々が望む生き方や暮し方を実現するため、金融は、その経済を
効果的・効率的にするための手段である。これをあたりまえと思う人は多いと思いますが、親子が殺し合う、
弱いものをだます、手段を目的と違えた金儲けを絶賛する風潮が日々話題になっています。
私は、太平洋との分水嶺の日本海側の麓、現在は十二軒ほどの在所で生まれました。
日本惣菜協会の会長として全国をまわり、皆さんから出身はどこですかと聞かれたとき、三つのふるさとを
使い分けています。生まれ場所の「志津原」と中学卒業までの「池田町」。そして高校卒業までの「福井県」
という三つの区切りのふるさとです。
それぞれのふるさとについて思いがありますが、近頃強く意識するふるさとは池田町です。
「あたりまえがふつうにあるまち」 という町のキャッチフレーズ。
人口三五〇〇人ばかりの山間の町が、市町村合併をしないでいるには限界があるはず。
それなのに、合併せず、自分たちができることに取り組み、限界に挑戦し、頑張っている。そして、合併したく
ないというお年寄りの思いを大切にし、知恵を出し、汗をかき、財政の厳しい町運営をリードする杉本町長の
心意気と活躍する姿。この三つに教えられるからです。
元来は家庭で作っていた惣菜を、買って食べる食生活が、最近ではすっかり定着致しました。
惣菜のあたりまえとは、 「惣菜は、私たちの明日の命と健康につながる食べ物である」ということです。
売れて、企業が儲かれば良いという業績中心ではなく、お客様が、惣菜のあたりまえを理解し、惣菜を選び、
健康な食べ方をしていただくことを重点とする。
これが、私の協会活動の理念です。
ご紹介させていただいた池田町の姿が、私を決意させ、強く背中を押してくれます。
そんなふるさと池田町が、私の誇りです。
(季刊新聞リトルへブン掲載)